【ネタバレあり】Reach for the Stars感想

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Celebrate! Tokyo Disneylandから5年…ついに東京ディズニーランドに新作のキャッスルプロジェクションがやってきた!

プレビュー公演日に一般鑑賞エリアから見てきたので、ネタバレ有りで感想を書きます!

初見の感想

まず簡潔に結論を。

「悪くはないし、嫌いではないけど総合するとめちゃめちゃ良くもないし手放しに褒められるショーではない。」

ただ、これは絶対評価をした場合のショー全体を見た時の評価で、シーン単体の加点方式でみたら結構な高評価になると思います。それだけシーン毎に好き嫌いがはっきりしたショーとも言えます。個人的にはだけれども。実際「ワンス・アポン・ア・タイム」は全体的に安定していて、ダメな部分はないものの、飛び出て良かった!好き!!というシーンが正直パッと思い浮かばず、「なんとなくよかった気がする」というふわふわした感想が自分の中で残っていますが、こちらは本当にはっきりしてました。

自分の感じたマイナスポイント

個人的に良くないと思う部分から書いていきます。結構不満点が多いのでこのショーが大好きな方は閲覧ご注意ください。

ショー全体の構成にのれなかった。

まず第一に、正直言って構成がダメダメだと思いました。

ショー全体を通して一本の筋が通っているわけではなく、基本的にシーン単体で完結しているため、伝えたいメッセージがすっと入ってきません。通常であれば”起承転結”でストーリー展開をするところを、”起起承転結起承転結起承転結結”みたいになっているため、うまく気持ちを乗せることができず、最後のまとめの説得力がなさすぎると感じました。

ショータイトルからもテーマからもうまいことやれそうな素材が盛りだくさんなことが見て取れるのに、ストーリー性がほぼ皆無なのは良くないところだと感じました。

シーンづくりのちぐはぐさ

次に、前半と後半のシーンの作りが違い過ぎていて噛み合っていない点。海外パークを含め、今までのディズニーパークのプロジェクションショーは、シーン毎にベースの作品と曲があって、それに合うように別作品のシーンを投影したり、楽曲を繋げてメドレーにしたり、一つの作品だけにフィーチャーしたとしても、作品中のいろいろなシーンの映像をつなげてショーのテーマに合うように構築していることが多いですが、このショーの前半部分はそれが全くなく、完全に一つの作品と一つの曲で展開され、さながらミュージックビデオを見せられているよう。これがショー内容にリンクしたものになっていれば絶賛するポイントにもなり得るなのですが、まっっっったく合っていない。しかもそれが前半にくるので、World of Color本編前のプレショーだったり、Youtubeの動画再生前の飛ばせない広告を見せられているような感覚にすらなりました。あまりにも思っていたテーマとあっていなさ過ぎて公式ページを見に行きましたが…

「Reach for the Stars」はシンデレラ城を舞台にさまざまなキャラクターたちが夢を追い求めて空を翔ける姿を描くキャッスルプロジェクション。

ディズニーの名曲とともに、シンデレラ城に映し出されるあざやかな映像やパイロの効果など、夜空いっぱいに光の演出が広がります。

まるでキャラクターたちといっしょに
空を翔けているかのような臨場感と躍動感で
あふれる時間をお楽しみください。

…やっぱり”空を翔ける”がテーマとして入ってるはずだよね?

前半部分では、一番初めのヘラクレス以外完全に浮いてるのが初見の時からすごくすごく気になっています。ショー全体を通して見ると浮いてるから飛んでるって考え方?

一応メリダのパートは他作品の映像を絡めているのですが、どうしても繋がりの必然性を感じられずにディズニー+の広告のようにすら思えてしまう…ウィッシュはそもそも作品があまり好きではないので、どういう使われ方をされてもたぶん粗探しをしていたと思いますが、どちらかというと好き寄りのミラベルも擁護できないレベルで必要ないです。ただ、ミラベルパートのマッピングの使い方は結構好きです(テノヒラクルクル

説教が下手

3つ目は、終盤のメインテーマが流れる締めの部分。メッセージを訴えかける力(説教)が強いHappily Ever AfterやDisney Enchantment、Momentousでは、終盤に突入させる直前に一旦下げて、メッセージを染み込ませる隙を作ってから投げかけ、フィナーレに繋げています。

Reach for the Starsは終盤突入が良く言えばシームレスで、落ち着かせる部分がなく、染み込ませる隙が開かれていないため、前述したようにせっかくのありがたい説教部分が全く響いてきません。あんまりやりすぎると説教くさくなりすぎる問題はあるものの、これはちょっと勿体無い気はします。

というか、こういうショーの構成にするならわざわざ説教しないでとにかくアガるショーにすればよかったのでは・・・?説教部分に関しては、前述した海外パークのショーに引っ張られてすごい説教を期待しすぎていたからかもしれないけれども。でもこのタイトルとショーの説明見たらいい説教を期待しちゃうでしょ・・・

良かった点、好きなポイント

ここからは良かった部分、好きな部分を書きます!!!

初見の感想でも書いたように、好きなところと嫌いなところがはっきりしていて、瞬間最大風速で言うとワンスの比じゃないぐらい強いです。感情の昂ぶり的には個人的ナンバーワンのCelebrate! Tokyo Disneylandにも匹敵するレベル。

オープニングの盛り上がり

まずショーの始まり方。

しっかり盛り上がる始まり方で、サーチライトもりもりのスタートはやっぱりいいよね…メインテーマもかなり好きな曲調で、オープニングに関しては文句なしで最高!

そこから始まるGo the DistanceはHappily Ever Afterでは終盤に当たるシーンなので、「最初からクライマックスじゃん!!」と思っていたらそのあとで急降下したからやっぱりクライマックスでした。

今回のショーは大部分が日本語吹き替え版。ヘラクレスの日本語吹き替え版といえば、歌が下手で有名ですが、今回はなんと新録。でもやっぱり下手だよねアレ

ちなみに、ヘラクレスパートは1曲構成(厳密にはリプライズ込みなので2曲)ですが、他の1曲構成組と違って映画の大部分を使うので、このショー中にはかなり貴重なヴィラン登場シーンだったりします。ハデスとヒュドラは見つけたけどタイタン族とかいたのかな。

予想外にめちゃめちゃ良かったダンボ

正直、「あー、そういやダンボもアートにいたな」とか思ってました。ごめんなさい。

ダンボがフィーチャーされる時は大体ベビーマインか、ケイシージュニアが出てきてケイシージュニアが流れるくらいしか使われませんが、まさかのWhen I see an Elefant Flyまで!ちょっと尺を使いすぎじゃない?とも思いますが、実質これが二回目のオープニングなのでこれはこれで良いのかな。

ダンボが飛ぶシーンはちょっと揺さぶられました…ヘラクレスパートもそうだけど、成し遂げる瞬間だったり、その過程をしっかり描写してくれると素直に受け取れるから良いと思えるんだろうなあ。特に何の捻りもなく一曲のMVを見せられても困惑するだけだぞ!

このシーン以降、前半と打って変わってシーンの区切りがシームレスになるのはなぜなんでしょうね…

カール爺さんからのプリンセスメドレー

まさかのカール爺さんからプリンセスへの繋ぎ。

アドベンチャーブックの写真から繋ぐのは意外となかった発想。単純にMarried Lifeが聴けるだけでも加点対象なので、他に特に言うことはないです。

プリンセスメドレーはとりあえずノルマだからやっとくか感が強いですが、もうそれでいいと思う。メインにしたり別のテーマで個別につけられないならこうするしかないもんね…今回のメドレーはしっかりペアになってる二人組だけ。つまり、プリンセス枠だけどモアナやアナ雪はなし。

A Whole New Worldでウォーリーとイヴを出すのも今までなかったけど、当然ながら違和感なく合ってて良いですね。そういえばウォーリーってちゃんと見たことないから語れること何もないんだよな…

満を持してついに登場したマーベルスタジオキャラクター

待ってた。本当に。待ってた!!!

事前の登場キャラクターがアイアンマンとキャプテンマーベルだけだったので、「スターロードも飛べるじゃん!!!」と屁理屈を捏ねてたので、1番最初に映ったのがミラノ号で驚きと喜びでわけわからん感情が生まれてた。

マーベル舞浜デビューのトップバッターが加藤浩次ロケットとグルートで、わかりやすくおもしろいシーンをチョイスしたところにOLCの本気度がうかがえますね。フレームキャノンも使ってるし。

からの!!アベンジャーズのテーマ!!!これが舞浜で聞けるなんて!!!

ヒーロー陣も大人の事情を感じるものの、「だから出さない」ではなく「なんとかして出す」選択をしてくれたのもうれしいポイント。おそらく同じ理由でこのパートは全編日本語なんだと思いますが、そのおかげで藤原啓治のトニースタークを聞けたのでもうダメでした。アイアンマンで言うと、初見の時は真横からの鑑賞であんまりわからなかったんですが、2回目正面から見た時に手のリパルサーからレーザー出てておったまげました。あれ最高。スターロードが好きなので、スターロードのセリフがあったのもうれしかったし、パイロが出たのも良かった。

舞浜のマーベルデビューがスティーブキャップの「アベンジャーズ、アッセンブル!」からのポータルでヒーローが集結という構成になっているのが今後の展開を匂わせしていていいですね。もっとやれ、もっともっと。

オチの「僕はグルート」も周りの一般ゲストに割とウケてたので「イッツ・ア・スモールワールド With グルート」までの導入としても良いのではないでしょうか。

Big Hero6と滅茶苦茶なフィナーレ

ベイマックスのシーンは、公式サイトのセリフから「絶対First Flightだろ…」と思っていたので、そこは予想通り。ただそことくっつけて映画のラストシーンをやると思わなかったし、マイクロボットで集合体恐怖症を攻撃するのも予想外でした。

ワンスでいうところのピーターパンのシーンのようで、ちょっとサイバー空間が入った飛行映像はかっこよくて結構好き。そのあとにキャラクター紹介みたいに個々人を投映するのもいいよね。

が、一番びっくりしたのはその直後。雑に突然フィナーレに突入したところ。良くなかった点で「説教が薄くなるからダメ」と書いておいて何なんですが、説教を加味しない場合はこの勢いの良さは結構好きかもしれない…と思うくらい勢いに持っていかれました。

そもそもメインテーマが好みだったので、フィナーレ用にアレンジされたメインテーマが流れているだけでも「結構いいな…」と思ってしまうくらいパワーがありました。そう考えるとやっぱり説教は蛇足な気がしてくる。メインアートにいるのにハブられてたトイストーリーは最後の最後で出てきましたね…あれはあれでよかった!無限の彼方へさあ行くぞ〆はイマジニアリングストーリーみたいでいいよね。

総括

マイナスポイントとプラスポイントを順番にまとめたはずなのに気づいたらちゃんとショーの時系列になってますね。

始まる前は、Happiliy Ever AfterタイプかOnce upon a Time,Disney Dreamsタイプかどっちだといろいろ考えてましたが、ふたを開けてみたらどっちともいえないような感じでしたね。前半が厳しく、後半になるにつれて右肩上がりによくなっていったので、やはり相対的には良いショーなんじゃないかなという感想に落ち着いています。

ただ、浮いている前半パートが後半パートと違ってまるまるカットしても全く違和感のないつくりになっているのと、近年の映画が中心に構成されているのにも関わらず、不自然なまでに「モアナ」「アナと雪の女王」「ズートピア」が使われていない点が非常に気になっています。

あれ?そういえばこの3作品に共通してることって続編が決定していることですね…?

現状も好きなシーンは多くあるショーなので、これからの夜の東京ディズニーランドはさらに忙しくなりそうです。マーベルの今後の展開にも期待したいところですね!

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